プロジェクト可視化の取り組み

今までのプロジェクト開発では、個々のプロジェクトにて、リーダの技量に頼った、経験に基づく開発管理が行われてきました。 このため、リーダのスキル差によってQCDにばらつきが出たり、お客様などの第三者がプロジェクトの進捗状況を把握することはとても困難でした。 この原因として、プロジェクト管理の知識が十分ではなかったり、意思決定の根拠が明確になっておらず、 QCD(品質、価格、納期)を計る物差しが一定でないこともあり、作業状況が見えなくなっていました。 当社では、この問題を解決するため、ソフトウェアの開発管理プロジェクトの可視化を行いました。

●プロジェクトを可視化するためには

客観的な判断ができるようにするには、開発プロセスとその成果物を測定して、得られるデータが必要になります。
上流工程、下流工程、プロジェクト全体を通した運営状況の3つに分類を行いました。
1 上流工程の可視化
2 下流工程の可視化
3 プロジェクト全体を通した運営状況の可視化

1 上流工程の可視化

上流工程を可視化することにより、『誰が見ても状況がわかる』を実現するため、 以下の図を用いることで、計画・進捗・体制という3つの可視化を実施しました。

システムブロック図(計画)
モジュール構成に対する機能を、全体的に把握できました。
機能の進捗率を一目で見ることができました。

システムブロック図


アロー・ダイアグラム(進捗)
開発手順のストーリー化、全体のスケジュールの明確化を目的とし、ビジュアルで直観的に進捗把握できました。
クリティカルパスの工程遅延を予測し、事前に対策を行えました。

アロー・ダイアグラム

(クリックで拡大)


組織図(体制)
プロジェクトを取り纏めるマネージャを設け、開発管理体制を確立できました。
担当者の責任分担を明確にしました。

組織図

▲上に戻る


2 下流工程の可視化

下流工程の可視化することにより、不良(バグ、遅延)を数値的に分析し、ピンポイントで、対策を行うことも目標にしました。
まず、不具合、機能追加、仕様変更のカテゴリに分け、随時現場より元データを吸い上げます。これらを機能ごとに分けることで、
どこに問題が生じているのか、誰に問題が生じているのかなどを分析しました。
また、プログラムの内部ルーチンを静的解析し、未然に不良を取り除くことも行いました。
これらを、オリジナルの管理ツールを用いて管理しています。

変更管理ツール(プログラム変更管理表)
テストの状況と不良の発生状況を統合的に管理し、予定と実績の差から製造工程を管理できました。
テスト消化/バグ件数の予定と実績、バグ対策件数の発見と解決が行えました。

●入力機能:不良発生/原因/修正完了/機能追加/機能修正に関する項目を登録する

プログラム変更管理表(入力)

(クリックで拡大)


●分析機能:モジュール毎の品質レベル(不良形態、不良要因、発生工程、作込工程)を表形式に集計する→不良発生傾向を分析し、是正措置の必要性を検討する

プログラム変更管理表(分析)

(クリックで拡大)


●試験進捗および不良成長曲線機能:試験消化進捗に対して不良の発生/修正状況を照らし合わせ、不良収束予測や試験工程の見通しを分析する

不良成長曲線機能

(クリックで拡大)


静的解析ツール 未定義変数や未使用ルーチンなどプログラムを静的に分析し、不具合を未然に取り除きました。

▲上に戻る


3 プロジェクト全体を通した運営状況の可視化

プロジェクトの概要や状況、採算性、不具合と是正処理状況、開発ツールの1枚のシートへまとめ、更なるプロジェクト状況への可視化を行いました。


プロジェクトステートシート

(クリックでPDFを表示)


▲上に戻る